ペインクリニック科
(痛みの治療)

PAIN

ペインクリニック科(痛みの治療)のコンセプト

十数年間麻酔やペインクリニックを専門にしてきましたから、内科医としての私のもう一つの技と言っていいかもしれません。私のペインクリニックとしての基本は至って簡単です。とにかく痛いところを取り除くことです。何故か?「痛みの悪循環」を断ち切ることが大切だからです。痛みが続くと、人はあまり身体を動かさなくなります。動かさないと血行が悪くなり、筋肉は細くなり、関節も固くなります。するとさらに痛みが増加してきます。

ペインクリニックの予約について

ペインクリニックは原則以下の日時で
予約を取って受診をしてください。
水曜日 15時半~17時/
土曜日 11時~12時

※急患も対応していますが、予約優先制度となっていますのでご了承ください。

こんな症状ありませんか?

  • 首・肩が痛い
  • 手足が痺れる
  • 膝が痛い
  • 腰が痛い
  • 背中が痛い
  • 帯状疱疹後神経痛

ペインクリニックとは

人間にとって最も耐え難いことは、痛みだと思います。その痛みをとるのが、ペインクリニック(痛みの治療、疼痛専門外来)なのです。ペインクリニックという診療科が出来てすでに30年以上にもなるのですが、未だに「どのようなことをする科」 なのか知らない方が大勢いらっしゃいます。それは今まで厚生省で麻酔科の標榜しか認めていませんでしたので、 麻酔科(ペインクリニック)と標榜しているところが多かったようです。当然当院でも麻酔科を標榜していますが、その内容の主はペインクリニックです。

ペインクリニックを日本では、「痛みの治療」「疼痛専門外来」と訳していますが、実は「痛み」の治療だけではなく、もっと広範囲のことを行っています。

当院では、全身の変化の把握と局所の変化を診断するため、CT・MRI等の画像診断(他院と連携)を積極的に行い、あらゆる角度から痛みの原因を探り神経ブロックを始めとする手術以外の方法での痛みの治療をしています。

ペインクリニックの治療方法

治療に用いる手段治療は、「神経ブロック」を始めとする、手術以外の方法で、痛みの治療をします。中でも一番多いのは、圧痛部局所 (トリガーポイント)筋膜内注射です。
その他は交感神経を抑制する作用のある神経ブロックが主で腰部・仙骨部硬膜外ブロックなどをします。また、関節内注射も行います。

頭痛や肩凝り、背部痛、腰痛を訴える場合、よく見ると、圧痛と他にひびく場所があります。この場所を「トリガーポイント(引き金の場所)」と言います。この一番強い痛みの場所は、経絡上の経穴(ツボ)に一致する場合が多いことが解ります。主にこの場所に局所注射をしたり、針やレーザーを照射したりします。

その他麻酔科医としての経験を生かした治療

麻薬に対する知識を応用した、癌性疼痛の管理または慢性疼痛や他科疾患に対してのアドバイスなどを行っています。

神経ブロック

痛みの伝わる経路をブロックし痛みをとります。痛みのある場所の知覚神経をブロックすることによって痛みを取り除くことができます。
さらに痛みの悪循環を断ち切ります。痛みは知覚神経を通って頭で痛みとして感じるだけでなく、反射性からその部分への血流を悪くしたり、 ケイレン(凝り)などを引き起こし、さらに痛みを悪くするという悪循環を形成します。 特に慢性的に痛みのある方はこういった傾向が強くなります。この悪循環を断つことによって、短時間しか作用しない神経ブロックでも長期的な効果を得ることができます。
また、血流を改善します。交感神経をブロックすることによって、血管を拡張させ血流を良くします。
阻血による痛みを取ること、血行を良くして自然治癒力を高めることができます。

神経ブロックの副作用

神経ブロックの副作用は、熟練した専門の医師が行う限り、多くはありません。ブロックする場所、薬の量などによって、手や足がしびれることがありますが、 治療上それが必要な場合があり、また時間が経てば元に戻ります。緊張が強い患者さんでは、時に気分が悪くなることもありますが、安静にすれば治ります。発熱している場合や体調が悪いときなどは神経ブロックは行いません。
神経ブロックの副作用は、起こるならばそのほとんどが施術してから短時間のうちに起こります。そのため、どんな神経ブロックでも施術してから一定時間は安静にしていただきます。(15分から1時間位:ブロックの種類によって異なります。)また神経ブロックは皮膚を厳重に消毒した上で殺菌した器具を用いて行いますが、 まれに針を刺した場所が化膿することもありますが、適切な対処をすれば心配ありません。いずれにしても治療の際に説明いたしますが、過大な心配はありません。

薬物療法

痛みを止めるための薬剤の処方を行います。一口に「痛み止め」と言っても複数の種類があるので、それぞれの状態にあったものを選択することが重要です。場合によっては鎮痛補助薬やシップなどの外用薬も使用しますし、当クリニックでは漢方薬も扱っています。

物理療法

痛い部位の血流改善や筋肉の緊張を和らげるため、 電気治療、けん引治療、マッサージベッドなど使用します。
当クリニックでは以下の設備を使って治療を行います。

  • AUBEキセノンレーザー

    キセノンが発する光のうち、近赤外線を利用して痛みを改善します。体の深部を加温することで患部の血流量を増やし、新陳代謝を促します。

  • スーパーライザー(近赤外線治療器)

    整体深達性が高い近赤外線を、スポットで照射して治療を行います。心地よい程度の温感があり、ペインクリニックの治療に有効な設備です。

  • 低周波治療器

    刺激が少なく、カラダの奥深くまで効果を発揮する低周波治療器です。リハビリ効果、また肩こり、神経麻痺などに効果があります。

  • ウォーターベッド

    水圧で全身のマッサージを行うウォーターベッドです。心地よい水圧がカラダ全身をマッサージ、主に腰、背中、首などに効果があります。